(旧PCにて)
本日は、眼鏡をかけていなかった。西宮駅のホームで、向かいの
ホームからの視線を感じて、本から目をあげると、おっさんがこち
らを見ていた。3秒ほど、こちらからも見てみたが、相手は視線を
かえないようだった。先に書いたように私は眼鏡をかけていなかっ
た。にらめっこの試合を正しく行うために、私は、彼のいるホーム
に向かった。駆け足で。段とばしで階段を駆け下りて。彼のそばに
行ってみると、思ったより、身長があった。他の乗客が、私を見た
が、彼はこちらを見なかった。彼の目を見ると、穏やかそうに、静
かに前を見ているように振る舞っていた。しかし、もちろん彼は、
私が、彼のいるホームに向かうために、階段を降りていったのを見
たのであり、私が来たのに全く振り向かなかったのは、けんかにな
ると思ったからだろう。もちろん、私はけんか覚悟で向かったのだ。
少しでも、危険を感じてもらえたら幸いだ。もう、次からは、私を
見つけても凝視しないだろう。私が、元のホームに戻ったら、私が
階段を駆け下りる前に私のそばにいた駅員が、警戒するようにこち
らを見ていた。
(文学的な締めくくりだなあ)